尿検査で異常が出たら

尿検査で健康チェックしませんか
健康診断や人間ドックでは、必ず尿検査をするように求められますね。また、普段尿の量や色、臭いなどが日によって違うと私たちも感じることがあると思います。尿は、人間の健康のバロメーターであると言っても過言ではありません。通常、血液が腎臓でろ過され、体に必要な栄養を吸収された後、老廃物と水分が尿となり体外に排泄されます。尿の中に、それ以外の含まれてはいけない成分が混じっていないか調べることで、隠れた病気を発見することができます。

尿検査

尿検査では何を調べる?

血尿(尿潜血)

尿の中に、血液中の成分が混じっていないか調べる検査を尿潜血と言います。腎臓や膀胱、尿道の病気が隠されている可能性が高いです。尿が目に見えて赤かったり、尿に血が混じっているいわゆる血尿は、膀胱癌・腎癌などの重要な病気のサインにもなります。悪性腫瘍の場合、早期治療が必要なため、早めの詳しい検査が必要になります。病気以外でも、女性は生理中は尿潜血が陽性になることがあります。

尿蛋白

血液からろ過されたタンパク質が尿に漏れ出ていることを指します。健康な人も運動後などは一時的にタンパクが出る場合もありますが、その場合は問題ありません。しかし、継続的に出ている場合は、腎臓の病気が潜んでいる可能性があります。

尿糖

糖分は、尿の中には通常漏れ出ない仕組みになっていますが、糖尿病などの場合、糖が腎臓で吸収しきれず尿の中に排出されてしまいます。尿糖が陽性となった場合は、血液検査と照らし合わせ正確な診断に用います。

尿沈渣(にょうちんさ)

尿沈渣とは、尿を遠心分離器にかけた時沈殿してくる、尿の中の赤血球や白血球、細胞、結晶、細菌などの成分を顕微鏡で調べる検査のことです。腎臓や尿路の病気が隠れている場合があり、基準値を超える時には、詳しい検査が必要となります。

尿検査で分かる病気

・膀胱炎
・慢性糸球体腎炎(IgA腎症など)
・糖尿病性腎症
・尿路系の癌(膀胱癌、腎癌、前立腺癌など)
・腎血管性疾患
・尿路結石 など

目に見えない血尿(尿潜血)

そのまま放っておかずご相談ください
健康診断の尿検査で、尿潜血が陽性と言われた方の中には、「尿は全然赤くないし、血も混じっていない」と思われる方がほとんどだと思います。見た目には正常に見えても、顕微鏡には血液中の成分が含まれていることがあります。その場合、膀胱癌などの重要な病気や、尿路結石など尿路系の病気が見つかることもあります。以前から尿潜血が陽性と言われていたものの、血尿もないし他に症状もないからと、そのまま放っておいて気が付いた時には人工透析が必要だったということもあります。尿検査で異常が出たら、放っておかず定期的な受診をおすすめします。