診療案内

ささいなお悩みでも安心してご相談ください
泌尿器科というと、受診される機会は少ないかもしれませんが、泌尿器のお悩みは誰しも一度は感じたことのある悩みなのではないでしょうか?誰にとっても身近なトラブルですが、恥ずかしいからとそのままにしておくと、生活の質を下げてしまうだけでなく、重要な病気が隠されていることもあるかもしれません。当クリニックでは、初めて泌尿器科を受診することで不安な方にも安心していただけるよう、ひとりひとりのお悩みに合わせた丁寧な診療を心がけています。

泌尿器科

診療する主な疾患

尿もれ(尿失禁)

尿もれは、男女問わず年齢と共に誰にでも起こりうる症状です。しかし、誰にも言えず一人悩まれている方は多いのではないでしょうか?女性の尿道は、男性に比べて5分の1ほどしかなく、また出産や加齢などにより骨盤底筋の低下も起きやすいため、尿もれが起きやすいのです。一方男性は、加齢に伴う前立腺肥大症が原因の尿もれや頻尿で悩まれている方がおられます。これらの症状は、服薬や生活指導などで改善できる場合もあります。お困りの場合は一人で我慢せず、まずは受診してみてください。
主な症状
お腹に力が入った時に漏れる、急な尿意を我慢できない、おしっこがスムーズに出ない など

頻尿

通常、1日で排尿回数が8回以上、夜間2回以上ある場合は頻尿と言えます。しかし、尿量や排尿回数は人それぞれで、水分摂取量によっても変わってくるので、8回以下でも排尿回数が多く不便と感じる場合は、頻尿と言えます。原因となる疾患名がはっきりとしている場合は、その疾患に対する治療を行い、加齢や水分量の取りすぎが原因であれば、排尿の間隔などを記録したり生活習慣の見直しをすることで改善を目指します。
考えられる疾患
膀胱炎、過活動膀胱、前立腺肥大症などの前立腺疾患、神経因性膀胱 など

血尿(尿潜血)

目に見える血尿を肉眼的血尿と言い、見た目で血尿がなくても尿中に血液成分がある場合に尿潜血が陽性となります。その場合、腎臓や膀胱、尿道の病気が隠されている可能性が高いです。尿が目に見えて赤かったり、尿に血が混じっている血尿は、癌などの重要な病気のサインにもなります。悪性腫瘍の場合、早期治療が必要なため、早めの詳しい検査が必要になります。病気以外でも、女性は生理中は尿潜血が陽性になることがあります。陽性と言われた方の中には、「尿は全然赤くないし、血も混じっていない」と思われる方も多いかもしれません。見た目には正常に見えても、顕微鏡には血液中の成分が含まれていることがあります。その場合も、腎臓や膀胱の病気や、尿路結石など尿路系の病気が見つかることもあります。尿検査で異常が出たら、放っておかず定期的な受診をおすすめします。
考えられる疾患
膀胱炎、尿路感染症、尿路結石、前立腺癌、膀胱癌、腎癌 など

膀胱炎

尿道から膀胱へ細菌が入り込み炎症を起こす病気で、女性に多く見られます。女性は、男性に比べて尿道が3〜4cmと短く、また尿道口と肛門・膣が近いため、細菌が侵入しやすいということが、女性が膀胱炎になりやすい原因となっています。多少の細菌が侵入しても、元々膀胱に備わっている力で、感染を起こさないようになっていますが、疲労がたまっていたり、女性に多い冷えやトイレの我慢のしすぎなどが重なると、膀胱炎を発症してしまいます。
炎症のせいで、トイレに行っても行ってもスッキリせず、痛みがあるという状態がしばらく続き、辛いかもしれませんが、抗生物質の服用で早い人は数日以内に痛みなどの症状は改善されます。膀胱炎は、繰り返しやすい病気でもあります。気をつけていても、あまりに続く場合は、別の疾患が隠されている場合もあるので、検査を受けましょう。
主な症状
排尿時に痛む、頻尿、残尿感がある、尿が濁る、血尿が出る など

前立腺炎

前立腺とは
前立腺は、胡桃くらいの大きさの男性特有の臓器です。膀胱の下にあり、尿道を取り囲んでいます。精液の一部である前立腺液を分泌し、精子の運動を活発にする役割を果たしています。尿道を通る精液と尿の調整を行っているため、排尿トラブルが起きた場合、前立腺が大きく関係していると考えられます。

前立腺炎には、急性(細菌性)前立腺炎と、慢性前立腺炎に分けられます。尿検査を行い、細菌や血尿、膿などが出ていないか調べます。また、肛門から指を入れて前立腺の炎症の状態を触診する場合もあります。
急性(細菌性)前立腺炎は、尿道から入った細菌に感染して起こります。軽症の場合は抗生物質の服用で治りますが、発熱や痛みを伴う重症の場合は、強力な抗生物質の点滴などが必要になります。慢性前立腺炎は、菌がいる場合といない場合などタイプによって異なりますが、治療は抗生物質や漢方薬、植物製剤などを使います。排尿障害を伴う場合は、前立腺肥大症治療薬のαブロッカーを使用することもあります。また、慢性前立腺炎は、長時間の座位や自転車・バイク・車の長時間運転など骨盤底の圧迫、過労、ストレス、飲酒などが原因となることがあります。症状が改善するまで、長期間の治療が必要になりますが、服薬と生活習慣の見直しを行いながら、根気よく治療を続けることが大切です。

主な症状
急性(細菌性)前立腺炎
血尿、発熱、尿が出にくい、排尿時の痛み、残尿感、頻尿 など
慢性前立腺炎
排尿時の痛み、射精時の痛み、精液に血が混じる、会陰部の痛みや違和感、睾丸の違和感 など

尿道炎

尿道炎は、男性に多い尿道の細菌感染です。急性尿道炎のほとんどが、性感染症によるものです。性行為により、淋菌、クラミジア、マイコプラズマなどの菌に感染し、尿道に炎症を起こします。尿検査で原因菌を調べ、その菌に対し適切な抗菌薬を服用し治療を行います。症状が軽くなっても必ず最後まで服用し、治療後も完治したかどうか検査を受けることが重要です。特に、クラミジア性尿道炎の場合、潜伏期間が長く症状も軽い場合があるので、自分では気づかないうちに感染を広げていることがあります。感染拡大を防ぐためにも、セックスパートナーの検査・治療も行うことをおすすめします。
まれに、性行為を行っていないのに、ストレスによる免疫力の低下から起こる雑菌性尿道炎になってしまう場合もあります。
主な症状
排尿時の痛み、灼熱感のあるかゆみ、尿道から膿が出る など

性感染症

性感染症とは、性行為などによって感染する病気のことです。性感染症の細菌やウイルスを持つ人の血液、精液、膣分泌液などが、健康な人の皮膚や粘膜から入り込んで感染します。ほとんどの場合は、適切な治療で症状は改善され治癒しますが、中には命に関わる深刻な病状もあります。また、放置していると感染はますます広がるだけでなく、男女ともに不妊の原因にもなったり、出産時や授乳時に感染する母子感染が起きたりするため、早期発見早期治療が非常に重要となります。治療は、主に抗菌剤の注射や点滴、内服、塗り薬などが中心となります。性感染症は自分だけの病気ではないので、診断された時は、パートナーの診断・治療も行うことが大切です。適切な治療のためにも、恥ずかしがらずにご相談ください。
主な症状
性器周辺にかゆみ・痛みがある、おりものが増えた、においが気になる、排尿時の痛み、頻尿、出血がある、膿のようなものが出る、性器にぶつぶつがある、性器や肛門にしこりがある など
考えられる疾患
クラミジア感染症、淋菌感染症、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、梅毒、尿道炎、カンジダ感染症、毛ジラミ、HIV感染症(エイズ)など

過活動膀胱

過活動膀胱(OAB)とは、膀胱に尿が十分にたまっていないのに急に切迫した尿意が起きて、頻尿になったりトイレに間に合わず漏れてしまったりする状態を言います。過活動膀胱には、脳血管障害や脊髄損傷などの後遺症による神経因性のものと、それ以外が原因の非神経因性のものがあります。非神経因性のものは、男性では前立腺肥大症による尿道閉塞、女性では骨盤底筋のゆるみが原因で過活動膀胱が起きます。過活動膀胱と似た症状が他の疾患によるものである場合もあるため、その可能性がないかを確認するためにも、尿検査、エコー検査などで検査します。疾患が原因で症状が出ている場合は、その疾患に対する治療を行います。過活動膀胱の治療法としては、まず一般的には膀胱の収縮を抑える薬物療法を行います。また、薬物療法に加え、尿意をコントロールするための膀胱訓練や、骨盤底筋を鍛える体操を行うこともあります。
主な症状
急な尿意を我慢できない、頻尿、夜間頻尿、トイレに間に合わない など

前立腺肥大症

前立腺が大きく肥大してしまい、尿道を圧迫してさまざまな排尿障害が出る疾患が前立腺肥大症です。原因ははっきり分かっていませんが、加齢が一番の原因と考えられ、50歳を過ぎた多くの男性に前立腺肥大症の症状があると言われています。その他には、肥満、高コレステロール、糖尿病、高血圧などの生活習慣病、食生活、男性ホルモンの変化などが関係しているとも言われています。前立腺肥大症のお薬は、さまざまなものがありそれぞれの症状に合わせた薬物療法でほとんどが改善されます。前立腺の肥大が進行している場合は、手術が必要となることもあります。
予防として、生活習慣病の予防やイソフラボノイドを多く含む大豆製品の摂取などがあります。排尿のトラブルは、日常生活に大きな影響を及ぼしてしまいます。症状が進んでしまう前に、気になることがあったらすぐにご相談ください。
主な症状
おしっこが出にくい、おしっこの勢いがない、頻尿(夜間頻尿)、残尿感 など

神経因性膀胱

私たちは、膀胱に尿が溜まると、脳に信号が伝えられ尿意を感じます。この信号が、脳血管障害や脊髄損傷、神経変性疾患(パーキンソン病など)、骨盤内手術による末梢神経の損傷、糖尿病などにより、うまく伝わらなくなった状態を、神経因性膀胱と言います。このため、さまざまな排尿障害が起こります。障害を受けた部位によって症状は異なりますが、上位型と下位型の2つに大きく分けられます。上位型は、膀胱が過敏になり尿を膀胱に溜めることができなくなるため、頻尿や尿失禁が起こります。下位型は、膀胱が伸びきった状態になりうまく縮むことができなくなってしまうため、尿意を感じにくくなります。その結果、尿が出せなくなる尿閉や尿が少しずつ溢れ出てしまう溢流性尿失禁などが起こります。これらの排尿障害から、腎機能障害が起こらないよう注意することも重要です。膀胱訓練や薬物療法で症状が回復する方もいますが、尿が出せない場合などは、専用の細いカテーテルを自分で定期的に尿道から挿入して尿を出す間欠自己導尿や、尿道カテーテル留置などが必要になります。
主な症状
頻尿、尿失禁、残尿感、尿意を感じない、おしっこが出にくい・出なくなる など

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎は、細菌感染が原因の急性膀胱炎と症状が似ていますが、全く違う病気です。急性膀胱炎のように尿に異常が見られることはなく、膀胱に何らかの慢性的な炎症が生じる原因不明の女性に多い疾患です。頻尿や下腹部の痛みから、膀胱炎や過活動膀胱の治療薬が処方されることがありますが、あまり効果がなくその場合は間質性膀胱炎を疑います。他の疾患でないことを確認するための尿検査や血液検査に加え、膀胱鏡(内視鏡)の検査が重要です。膀胱水圧拡張術で、膀胱の粘膜に五月雨状の出血があるかどうかを調べ、同時に治療を行います。膀胱水圧拡張術での治療後は、数ヶ月で再発する可能性があるので、内服しながら食生活などの日常生活に注意して悪化を防ぐことが重要です。高度医療が必要と診断された場合は、適切な医療機関へご紹介いたします。
主な症状
膀胱炎を繰り返す、膀胱炎の薬を飲んでも症状が治らない、頑固な頻尿、夜間頻尿、尿がたまると下腹部が痛い、何度もトイレに行きたくなる、性交時に痛む など
日常生活で気をつけること
水分をしっかり取る、コショウ・唐辛子・わさび・酢などの刺激物を控える、できる範囲で膀胱に尿をためる膀胱訓練を行う など

骨盤臓器脱

骨盤臓器脱は、骨盤底筋の低下が原因で、膀胱・子宮・直腸などの臓器が体外に出てきてしまう疾患です。臓器脱が軽度であれば、骨盤底筋を鍛える体操を続けることで、悪化を防ぐことができ、軽い尿もれは治すことができます。リングペッサリーを膣の中に入れて、臓器を支え出てこないようにする治療法もあります。重症の場合や、体操などで効果が出ない時は、腹腔鏡下仙骨固定術やメッシュを用いた手術などが必要です。このような場合は、適切な医療機関へご紹介いたします。
主な症状
股に何か挟まっている感じがする、ピンポン玉のようなものが触れる、出てきた臓器が擦れて出血して痛む、手で戻さないと排尿や排便がしづらい など

尿路結石

腎臓でできた結石が、排出されようとする尿とともに運ばれ、尿の流れる尿路をふさいでしまう病気を、尿路結石症と言います。30代以降の男性と閉経後の女性に多く見られ、近年増加傾向にあります。
結石ができやすい原因としては、前立腺肥大症などによる尿閉や細菌による尿路感染などが考えられます。また、水分摂取量が少ないことや、カルシウムやシュウ酸の取りすぎも結石ができやすくなる要因となります。結石が腎臓の中にあるうちは軽い痛みくらいしか感じませんが、結石が尿管に移動してしまうと、脇腹から背中にかけて激しい痛みを起こし、あまりの激痛に吐き気を伴うこともあります。結石が小さい時は、自然に排石するのを待ちますが、大きな結石で自然排石が難しい場合は、手術が必要になります。尿路結石症は再発しやすい病気なので、適切な治療の後は、食生活などの生活習慣の見直しも行い再発を防ぐことが大切です。
主な症状
突然の背中・脇腹・下腹部の激痛、吐き気や嘔吐、血尿、頻尿、残尿感 など

前立腺癌

前立腺癌は、この前立腺の細胞が癌化して発生する癌のことです。加齢や食生活の欧米化などが原因で、近年日本でも発生率が高まっている癌です。比較的ゆっくりと進行し、早期発見できれば治すことができます。しかし、初期症状があまりないため気づきにくく、何らかの症状が出てきた時には進行している場合もあります。前立腺癌は進行すると、骨やリンパ節に転移することが多く、腰回りなどの痛みが出ることもあります。血液検査でPSAという腫瘍マーカーを測定し、数値が高い場合は、前立腺エコーや病理検査(生検)など詳しい検査を行います。検診などでPSA値が高い場合は一度ご相談ください。
主な症状
早期では無症状、尿が出にくい、頻尿、血尿 など

膀胱癌

腎臓でつくられた尿は、腎盂、尿管を通って膀胱に運ばれます。これら尿路の内側は尿路上皮という粘膜でおおわれていて、その粘膜にできる癌が膀胱癌です。尿路上皮癌の中では、膀胱癌が約半数を占めます。加齢と共に男性に多い癌で、喫煙が膀胱癌の発生因子となりやすいと言われています。膀胱癌は、膀胱鏡検査やエコー検査などでほとんどが診断がつきます。早期発見できれば、内視鏡手術で癌を取り除くことができ治癒が見込めます。しかし、膀胱癌の主な症状である血尿は、毎回出る訳ではないので治ったとそのままにしてしまう方も多くおられます。血尿以外の症状も出にくい場合が多いので、気づいた時には進行してしまっている可能性もあります。気になる症状があれば、早めの受診をおすすめします。
主な症状
早期では無症状、血尿、尿潜血、頻尿、排尿時の痛み、残尿感 など

腎癌

腎臓は、背中のあたりに左右2つ存在する臓器で、血液をろ過して尿をつくる働きや血をつくるホルモンをつくる働きをしています。腎実質の細胞が癌化したものを腎癌(腎細胞癌)と言います。腎臓でつくられた尿が集まる腎盂(じんう)という組織にできた癌は腎盂癌と言われ、腎癌とは治療法も異なります。腎癌は、加齢と共に増え男性に多い癌です。発生の危険因子としては、高血圧、肥満、喫煙などが挙げられ、腎不全による透析患者にも多く見られると考えられています。初期症状があまりないため気づきにくく、他の病気の検診や検査で腎癌が見つかることも多くあります。腎癌は、早期発見できれば手術による切除で完治が可能です。
主な症状
早期では無症状、血尿、背中や脇腹の痛み、貧血、発熱 など

ED

問診と血圧測定、心電図検査、血液検査をもとに、ED治療薬の処方による治療を行います。
現在の疾患や病歴、その他服用されている薬剤などにより、ED治療薬の服用ができない方もいらっしゃいます。

■診察料(初回) 3,500円 (税込) 処方に必要な検査料込み
※ただし、心疾患等など心電図が必要と思われる方は、別途検査料1,300円が必要になります。
■診察料(2回目以降) 1,080円 (税込)
ED治療は健康保険の適応外となります。

主な治療薬
バイアグラ50mg 1錠 1,250円 (税込)
シアリス10mg 1錠 1,350円 (税込)
シアリス20mg 1錠 1,450円 (税込)
シアリス5mg 1錠 1,200円 (税込)
シルデナフィルOD50mgVI 1錠 650円 (税込)

女性に多く見られる疾患

・尿もれ
・頻尿
・膀胱炎
・過活動膀胱
・骨盤臓器脱
・間質性膀胱炎